衝撃が体を駆け抜けた。


何も、考えられない。



止める間もなく、彼女は襟ぐりを引っ張って、肩を出す。


その白い肌を見た瞬間、喉が鳴る。



その肌の下の血が、欲しい。



「我慢しないで」


追い打ちをかけるように、ヒナがオレの頭を首筋に引きよせ、理性はぶちぎれた。



その肉に牙を沈める。


優しさなんて考える余裕がなかった。



溢れて来る血をゴクゴクと飲む。


喉が潤い、手足に力が戻ってくる。



体の底から力がみなぎる。