「愛香、もうちょっと待ってくれないか?」 「え?」 「社長として、安定するまで頑張りたい。でも・・結婚できる状態になったら」 ひと息はいた。 「愛香が嫌でも、何があっても、結婚するから」 軽く頬にキスされ、顔が真っ赤になる。 「待てる?」 私だけがドキドキして、ズルい。 「なっ、なるべく早くしてね!」 かわいくない言い方をしてしまったけど。 「ああ、わかったよ」 クスクス笑う一樹に、安心した。 やっと、やっと結婚できるんだね。 6年も我慢したんだよ? もう・・待たなくていいよね?