「・・・きゃ!」 ぐいっと引っ張られ、一樹の胸の中。 「あいつの匂いがする」 痛いくらい、きつく抱きしめられる。 匂いって・・・きっと立花さんの香水だ。 「消毒しないとな」 軽くほっぺにキスされた。 「帰るぞ」 一樹の言葉に大きく頷く。 帰り道。 この前みたいな不安はない。 今は、一樹が隣にいるという安心感だけ。 仲直りして、ちょっと近づけたよね?