デスゲーム

「あーもう!!だったら二人共入れ」


強引にコノハと雫をまとめて転送装置に近付けると、転送が始まった。俺居残り決定。


「隼人君は!?隼人君はどうするんですか!?」

「なあに、策はあるさ。10分後に行くから信じて待ってろ」

「本当ですよ?来ないと絶交ですからね」

「必ず行くよ。そん時はご褒美お願いな」


少し顔をピンク色に染めた後すぐに横にふり……俺に強い視線を向けてきた。


「約束ですからね!!帰ったらいくらでもしてあげます。…だから」

「「絶対に帰ってきてね!!」」


…転送完了っと。さて、これは絶対に帰らないとな。最後に声を揃えてコノハも柄にもない事言ってくれたし。


「お前らあと10分だけ勘弁してくれねえかな?」


結界に張り付く霊達。今にも壊れそうで怖い。実は策なんてない。ただ、あのままコノハを残して帰ったらきっと後悔してた。俺も…雫も。

それに、雫が悲しみで泣くのは避けたいからな。