デスゲーム

「私!?私って何かしたんですか?」

「俺が『デスライン』に誘った時、清水は断ったよな?けど結局は参加した。それも互いを仲間と認めてな。

お前達の場合、それは『デスゲーム』に共に挑む意志の現れ。柊が守られる立場から、苦しみを分かち合える存在に変わった瞬間。何か思い当たる節があるだろ?」


『デスライン』に参加したのは俺個人の判断。怒りに満ちていたから即決だった。

でも雫はそんな俺の力になりたいと言ってくれた。病院でのあの時、突き放してしまったけど側にいたいと言ってくれた。

あれは雫からの、仲間として見て欲しいっていう意味かもしれない。


「そうか。俺は雫がいたから一人でなくなったんだ。もしいなかったら俺も一人で全部背負ってた」

「隼人君…。優しさが時に凶器になるって分かりますよね?今の九条君は…」


優しさが空回りして意味を成してない。誰も苦しませない、辛い事は全部引き受ける。『デスゲーム』も例外じゃない。

それが今の九条か。

だから勝ちにも執着してる…ね。