デスゲーム

薄暗い渡り廊下を終えると、体育館入口に着いた。中は暗く目を凝らしてようやく見えるところだ。

中に入ってもそれは変わらない。全部の扉にカーテンが閉まってるのか。


「電気は…つかねえ。明りが欲しいが…気をつけろよ」


音は何もしない。心臓の鼓動だけが高鳴る。入口から慎重に進むと、中央で嫌な雰囲気に包まれた。


「さあ来たな清水。最終決戦といこうか」

「九条…。心は入れ替えたか?」


ステージの影から現れた九条は、その高さから見下ろしている。余裕こきやがって。


「入れ替える必要がどこにあるんだよ?俺が勝って『デスゲーム』を終わらせる。そのためには手段を選んでちゃいけねえんだよ。」

「九条君は間違ってます。あんな酷い仕打ちしなくたって、他にも手段はあるはずです。私達が勝てば九条君を仲間に加えますから」

「嫌だね。それは清水が俺より強かったらの話だろ?俺が勝てば清水を仲間に加える。だが、お前達が勝っても俺は仲間にならない。

自分一人で救えない未来なんてこっちから願い下げだ」