デスゲーム

「そうかそうか?よし、じゃあまず柊ちゃんからね」


雫の手に宝玉が渡る。これで勝ったも同然だな。


「ふわぁー綺麗ですね。じゃあ私からも少し見せてあげるね。


アバヨ、下品なヒサギ野郎♪」


ヒサギの首筋にスタンガンが当たる。バチバチと音を鳴らし、水の霊は簡単に感電――気絶した。


「…怖ったです隼人君」

「お前それ本気か?最後の…笑みにあれは怖すぎるぞ」

「あら?私はまだまだイケイケだったけど」


宝玉を手土産に抱き付いてくる雫の傍ら、早川はまだ上があったらしい。

こいつらが味方で良かった。裏がないって素晴らしい事だったんだ。


「ありがとうな雫。スタンガンまで頑張ってくれて。どこにあったんだ?」

「元から小悪魔セットの中にありました。スカートのポケットの中に。えへ」


背後で怪しく笑うコノハ。金棒といい今回といい、お前は猫型ロボットか。


「それより早く行きましょ?目覚めると厄介だわ」

「なに、あの手の男の叩き方は百も承知さ」


昔の黒崎のデータが何通りもあるから。酔い潰れたあいつを引き取るのに何度シミュレーションしたか。