デスゲーム

柊はどこか寂しげな表情。フワリと流れるセミロングの髪を、乱れないように抑える。


「はい。色々とありがとうございました。……あの…もう一つ、もう一つだけわがまま聞いてくれますか?」

「いいよ。何でもしてやるから、言ってみ」


するとフフッと笑って俺の隣に寄り添った。そして俺の腕に両手を絡めたかと思うと、両手で輪を作り俺の頭をくぐらせる。


「少し屈んでください。…ご褒美です」


頬に柔らかい感覚が訪れる。それは一瞬だが、優しく落とされたキス。柊なりの、精一杯の愛情表現。

静寂の中、そのほんの僅かな時間だけが不思議に、幸せに感じた。柊は背伸びを解いたが、至近距離に変わりはない。


「んっ…。覚えててください。私はいつでも清水君が好きだって。毎日会えなくても、この気持ちは変わりません」

「………。最後にお前の笑顔見せてくれ。なら言う事なしだ」


肩に手を置くと、風でなびく綺麗な髪が、俺の手を軽くくすぐった。