デスゲーム

悪魔だ。不適な笑みが怖さを増大させる。荷物を置き、さっさと行動を開始する。


「バカ清水、強くなると言ったが誰とやるつもりだ?」

「バカって言うな。氷室っていうムカつくやつだよ。…あんたは知らない人」


黒崎は空を見上げ思い込むように考えた。


「氷室…氷室。知ってるぞ。氷室千里か?」

「なっ、知ってるのか?」

「ああ。そいつは俺のライバルの弟子みたいな奴だ。数年越しの因縁ってやつか?面白い」


気軽に笑うが、それは俺が負けられないことを指す。黒崎の名に泥を塗ってしまうから。


「俺、勝てるかな?」

「このままじゃ負けるな。相手もかなりの手慣れだ。一筋縄じゃ敵わない」

「何で負けると分かるんだよ?」


煙草に火をつけ俺の心を見据えるように睨む。豪雨の音が静寂を切り裂く。


「そりゃあれだ。氷室は状況判断が早い。しかも的確。お前より少し…な。
でも、勝てる理由もないわけじゃない」

「その理由を教えてくれ」

「それはなあ……お前がゲームセンスの塊みたいだってことと、俺の弟子だってことだ。特に後者の影響はでかい」