デスゲーム

「はあ、あんなのトリックがあるに決まってるだろ?もう大丈夫だしさ、あいつはもう来ない」


目線を合わせて笑顔を作る。ついでに頭も撫でてやると落ち着きを取り戻した。


「清水君って凄いんですね。あ、【灰色の狼】って何です?」

「中学三年間でのユーザー名。あまり詮索しない方がいい」


俺自身もあの三年間は思い出したくないし、できれば消し去りたいくらいだ。


「そうですか。では行きましょう、私の家はあっちです」


いきなり腕をぐいぐい引っ張られる。はあ…連行されてみるか。


「知らない人をすぐ信用してはいけませんって習わなかったか?」

「知らない人じゃありません。名前を知ってます」


ああ言えばこう言う。とんだわがままなお姫様だこと。


「分かった。行くからあまり引っ張んな。そんなに強く握られると照れる」

「ヒャッ、ごめんなさい。じゃあ優しく…」

「袖じゃなくて、こっちだろ?」


柊の小さい手を素早く掴み、手と手を繋いだ。するとなぜか立ち止まってう。


「顔…赤くなってるぞ?」

「私、お兄ちゃん以外の男の人と手繋ぐの初めてで…」

「ああ!向こうの路地裏に恐ろしい形相の老婆がー!!」

「きゃ!え、え!?どこです?」