デスゲーム

俺も椅子に座り足を組んだ。


「沙弥から聞いた。お前彼女いるだろ」

「聞かれたか。そうだよいるよ。もうだいぶ会ってないけど。知らなかった？」

「興味ないからな。彼女いるんだったら何で俺と沙弥を羨ましがってたんだよ？説明しろ。簡潔に、３分以内で、今すぐに」


人差し指をぐりぐり捻って頭目掛けて近付ける。


「分かった。分かったからそんな怖い顔すんなよ。暴力反対」

「いいから吐け」

「…俺も清水達みたいな頃に戻りたいんだよ。互いの考えが一致してた頃に。でも放課後を彼女は共に過ごしたいが俺はみんなで遊びたい。

そんな考えのすれ違いが時間と共に亀裂となって今を作った。そんで会える時間がなくなったから、お前らを見て嫉妬したのかな」

「お前が違う女子と遊ぶ理由は？」


ジッと睨み付けると観念したようだ。耳を傾けるとヒソヒソ声で喋り出した。


「彼女と初めて会った時みたいに初々しくなれるからだよ。恥ずかしいから絶対に言うなよ」