デスゲーム

「容易に解決できるな。どこで食べる?」

「いいの?…じゃあ……屋上行こっ!」

「了解。待ってろ鞄持ってくる」


鞄をとりに席に戻ると、いつもの視線が感じられない。不思議に思い周りを見渡すと速攻で原因発見。


「川藤君ね。来るとは思ってたけど、私は隼人に用があるんだよ?」

「隼…下の名前。まあいいや。でさあ、清水のどこに魅かれたの?」

「言わない」

「そっか。…この前はごめん無理に押し入って。影で応援してるから頑張って」

「違う!そんなことで怒ってるんじゃないよ」

「え?じゃあ何で」

「川藤、沙弥を困らせんなって」


何か揉めそうだったので会話を断ち切る。俺なりに空気を読んだつもり。


「お待たせ。行こうぜ」


沙弥は一度頷き、俺の手を強く引っ張る。連行される形になり、呆然としてる川藤に手を振る。後にしろというサインだ。

階段を繰り返し昇り、屋上のベンチに座って昼食を食べる。


「川藤のこと嫌いか?」

「良い人だとは思うけど空回りしてる。自分でも気付いてると思うんだけど」