「春馬、約束破ったら一生口聞かないからね!」 そう言って、走り出した。 「おい!」 追いかけたけれど、美咲は自分の家に入っていった。 なんなんだよ・・ってか。 「あんな顔するなよ・・」 昔から、俺は美咲の泣き顔に弱い。 美咲が泣いたら、いつも頭を撫でてたっけ。 美咲は俺の妹的な存在。 大事な、妹だ。 俺は小さくため息をつき、自分の家のチャイムを押した。 俺が何かしたのなら今度謝ろう、そう思って。