遠くて温かい

通りすぎる周りの視線なんか気にしないまま、駆はキスを堪能したあと、呆然とする私の手をひき再び歩き出す。

「とりあえず、俺んちに越してこい。もう、離れてるのも、我慢もしない」

「…うん」

あぁ…。

駆の事、諦めなくて良かった…。

こんなに好きになって良かった…。
こんなに愛されて良かった…。