拾った携帯電話を片手に持って、暗い夜道でさっきの男の人を探したけど、さっきの男の人の姿は暗い夜道にはどこにもいなかった。

私は困った。


「どうしょうかなぁ」


「迷っていた」


そこで思いついた。


「そうだ明日の早朝にここで待っていたら、あの男の人は来るかもしれないね」

「その時に渡そう!」とそう思った。


道で拾った。携帯電話は大事にバックの中に閉まって、私は夜の街に足を踏み入れた。


家に着いて「あぁやっと帰ってきた。疲れた」


ほろ酔いがまだ覚めないまま、買い物した物はテーブルに置いて、台所に行って、茶ダンスからコップを一つ手に取って、流し台の蛇口から、水を注いで、一杯飲んだ。


私は怖かった。初めて人間になって、夜の街を歩くと変な人に声をかけられそうになる思うと、怖かった。

明日の朝は通りがかりにぶつかった。男の人に携帯電話を届けなきゃいけないので、早めに水たまりの中に帰った。


朝起きて、水たまりの中からゼリー状の生命体の姿で、曇った空を眺めたら、水面がポツポツと乱れていたので、雨が降っていた。


「あぁ雨だぁ〜水中を泳ぎながら、雨を見ていた」


早朝の道でまだ誰もいないうちに水たまりから、出て来て、人間に姿を変えて、水色の傘をさしながら、昨日の夜に携帯電話を拾った道まで、歩きながら、ふと思った。


人間に姿を変えているときにはこの降っている雨はなんの力にもならない。


ゼリー状の生命体で、いるときは生きる力になるけど。


人間の姿でいるときは、大好きな人からキスとか抱きしめて、もらうことが寿命までの生きる力になるけどね。


「だから彼氏を早く見つけないとね」


雨が降る中で携帯電話を拾った場所に辿り着いた。


「ここで待っていれば、携帯電話を落とした。男の人は来るでしょう」