「今日は上司の高島さんから、仕事の半分を押し付けられて、7時まで残業になったんですよもう」


島田上司と綾野さんのイライラした顔を見て「僕に怒らないでくださいよ・・・」


「綾野さんも島田上司もこればっかりは仕方がないですよ・・・」と言い残し、作業場から出ようとした。

そのときに島田上司に言わなきゃいけない大事なことがあった。


「あ〜とそれと言わなきゃいけないことがあったんですよ」


「高島上司のやつ工場長に汚い手を使って、昇進を狙っているらしいですよ」


「まぁ〜島田上司。頑張って、高島上司に負けないように」


顔も合わせる気になれなくて、石田の話しを無口のままただ聞きながら、使った作業工具を片ずけながら、俺はイライラしながら聞いていた。


「まぁ〜そうゆうことでじゃ僕はお先に失礼します」

「お疲れ様です」


石田は帰って行った。


石田が作業場から姿を消した後に俺は片ずけていた手を止め。


顔を上げて「石田のやつ早めに仕事が終わったのに、まだ会社に残っていやがって!」


石田さんの話しを聞いて、陰口で八つ当たりをしている先輩に俺は「先輩に話すタイミングを今まで待っていたんじゃないんですか」

「それに他の従業員に話しを聞かれたら、ヤバイと思って、今日は残業だったから、話すには丁度良かったのでしょうね」


先輩は俺の冷静な話しを聞かないまま。


「高島のやつクソ〜これは負けていられないな」と拳を強く握りしめて、昇進の意欲を上げた。


7時半過ぎぐらいに片ずけが終わった。


俺と先輩は作業場を出て、ロッカールームで作業服から私服に着替えて、タイムカードを押しに行こうとして、会社内の通路を歩いていたら、前から歩いてくる佐藤工場長と顔を合わせた。