「そうですか…」


そう答えることしか出来ない俺は、そのまま祐未の話に耳を傾けていた


「菜乃花が生まれてすぐ、あの子の父親に…借金があることがわかりました」


「借金?」


「私が仕事を辞めて、育児に専念していた時、彼が家に入れるお金もだんだん減って来たんです………」


祐未はこの先を、俺に話そうかどうか悩んでいるかにみえた


「桜木さん…僕で良かったら、話してください。力になれたら…」


この時、力になりたいと思っていたのに、祐未から出た言葉は違っていた