卒業式から数日後、父と出かけた先で偶然
小学5,6年の時の担任に出会った。
向こうは今教えてる子供達とその親数人が一緒だった。
表彰の事を何処から知ったのか、子供達や親にさも自分が取らせてやったと言わんばかりの口調と声量で話しかけているので、こう言ってやった
「そうですよね、貴方が私の事を人間扱いをしてくれなかったお陰で、表彰を受けれられたんですよ。」
一気に凍る元担任
更に言葉を重ねる俺。
「それに私は貴方の生徒じゃないんですよね。良かったですよ。卒業式で名前を呼ばれ無くて」
俺の言葉にギョッとし元担任に疑問の目を向ける親達。
最後に子供達に向けて一言
「漢字の書き取りが出来ない事で、給食を四ん這いになって食えとか、廊下に机を出されて授業を受けさせてくれないって事をするから、この先生は」
口をパクパクさせながら顔面蒼白な元担任、唖然とする子供達、呆然とする親達に微笑みながら軽く会釈をし、その場を離れ、彼等から目の届かない所に来た所で父はハンカチを差し出した。