君はここにいた。



「俺のとっておきのサボリスポット教えてやるよ」


 ん?

 ちょっと、待った。


「俺もサボることになってんのか?!」

「当たり前♪」

「はぁ?」


 あまりにも勝手すぎるだろ。


 俺はまだ「うん」とも「すん」とも言ってねぇ!


「…って、ちょっと! ひっぱんなっ!」


 彼は相変わらず俺にお構いなしで、グイグイと自転車ごと俺を引っ張っていく。


 腕が引き千切られるんじゃないかってくらいに。