「…俺が嫌われ者って言いたいのか?」

「ちがう!…そうじゃなくて」


 上手く説明できない。
 僕は必死に代わりの理由を探した。

 そして、ふと気づく。


「全身真っ黒じゃないか」

「…あぁ、たしかに」

「君は、黒がよく似合う」

「…そうか?」


 本当によく似合っていると思う。

 彼はもともとスタイルが良いが、黒を着るとさらにスラッと見えて、美人な顔立ちも一段と輝いて見えた。

 イケメンの芸能人にも負けないくらいだ。