「北小なら、そこの大通りをまっすぐ行って1つ目の信号を右に曲がったところにありますよ」






 突如、僕の背後で声がする。


 この声は…

 少し驚いて振り向くと、黒いシャツに黒いズボンで身をまとったあの彼が立っていた。


「どうも、ありがとう」


 おばさんは僕と彼に軽く頭を下げると、そそくさと僕の前から去っていた。



 かわりに彼が歩み寄ってくる。