「―― すみません」 突然、背後から呼び止められた。 今日は土曜日。 部活もバイトもしていない僕にとって、休日は退屈なものだった。 だから、今日もひとりフラフラ何するわけでもなく、小畔川の土手を歩いていた。 あぁ、今日もいい天気だな。 …なんて、親父臭いことを口走りながら。