この感覚。あの時と同じ。
 僕の頭の中で過去の映像が鮮明に浮かび上がってくる。


 僕は何かしただろうか。僕はどうなってしまうのだろうか。まさか人影のない所に連れて行かれ、殴る蹴るの暴行を受けさせられるのではないだろうか。


 怖い。
 恐ろしい。


 そういった事はすでに経験済みであるが、逆にその経験が恐怖心を呼び寄せる。

 気づくと僕は、恐怖のあまりに強く目を瞑っていた。



「……おい」



 彼の足が止まり、目の前で声がした。



「……え?」




 恐る恐る目を開けると、僕はさっきまで居たコンビニの前に立っていた。


 どうゆうことだ。


 状況がつかめず呆然としていると、しかめ面の彼が僕を覗きこんできた。