「そんなの知るかよ!」 「え―― ?」 「友達が目の前でピンチだってのに、目つぶってられるかよ!」 思いがけない言葉だった。 心臓をピストルで撃たれたくらいの衝撃だった。 「それに…」 バイクが徐々に減速し、路肩に止まる。 振り返った浅葱と目があった。