「何だよ、凌ちゃんも選ばれちゃった感じ?」 中にいた生徒の一人が口を開いた。 たしか、名前は―― 小宮山健。 サッカー部のエースで、先日大会で好成績を修めたと表彰されていた。 「そんな感じ」 と、アサギは短く答えた。