「べつに俺は気持ちなんていらない。ヤレればいい。それだけだ」 頭を思いっきりトンカチで殴られたくらいの衝撃だった。 「最悪だ!」 思わず大声がでた。 途端にカラスが声をあげて笑う。 「何顔赤くしてんだよ。あ、そうか。お前、チェリーボーイってやつだな?」 「う、うるさいな!」 友達なんて信じない僕は、当然恋愛なんてしたことはない。 誰かに恋をするなんて、これから先そんなことあるのだろうか。