「杏子昔と大違い、三年間真面目に学校行ったよね、美佳感動だよ」
「おじいちゃんとおばあちゃんの気持ち裏切るような事できないよ」
「そうだよね、見ず知らずのあたし達にこんなによくしてくれて、絶対二人で恩返ししようね」
「うん、真面目に生きて精一杯頑張ってますっていうのを見て欲しい」
「ねぇ、杏子は卒業したらどーするの?あたしはねおじいちゃんの居酒屋ずっと手伝いたいって思ってるんだ」
「美佳にはその仕事あってると思う、だってめちゃめちゃ楽しそうだもん」
「ありがとう、おじいちゃん喜ぶかなぁ」
「絶対喜ぶよ、美佳の明るくて優しい気持ちはみんなの笑顔に繋がってるんだよ」
「もう、照れるじゃん。杏子は何かしたい事あるの」
「あるけど………」
「あるけど何?」
「これ以上おじいちゃんおばあちゃんに頼れないよ」
「わかった、進学したいんだ、それだったらあたし達の貯金でなんとかならない?かなり貯めたよー」
「あれは二人に何かあった時のためじゃん」
「でも杏子が前向きに先に進みたいっていうの初めてじゃん、だから杏子は杏子のしたい事してよ」
「ありがとう、でもすぐには答えでないよ、考えさして」
「うん、しっかり考えてね」