下駄箱にも、門の前にも誰も待ち伏せしている様子はなく。 ほっとして家路につく。 まさかこんなサプライズ、想像出来なかったから。 「…おかえり。水谷サン。」 下駄箱でもなく、門の前でもなく。 家の前なんて、誰が考えられるだろうか。 笑わずにすっとしている姿を見ると、少しだけ。 手に汗を握った。