「…って、馬鹿じゃないの。」





「本当、馬鹿。」





後ろから聞こえてきた声に驚いて振り返ると、校舎の壁に体を預けて腕組みしている大河の姿。





「…なんで…?」





「あんな足音たてたら誰でも気にするっての。」



ああ。

すっかり忘れてた。