ドアを閉めたら我慢していた涙が一気に溢れた―…。
『私っ…だって…っく…先生しか…っ…好きに…なれなっ…いよぉ…』
先生に借りていたパーカー…返すの忘れてた…。
パーカーから私の大好きな先生の香りがして…
……余計に涙が出た。
自分から別れを告げたクセにこんなに泣くなんておかしいよね…。
泣きたいのは先生の方だよね。
…ごめん
――ごめんね…先生…。
頭の中で繰り返される<先生>と言う単語にまた涙が溢れた。
そのまま泣き続けて気づいたら朝になってた。
朝まで泣いてたなんて…
『はは…重症だな…私…』

