凛音が右手を戦闘機に振りかざした。




右手が通った見えない線を追うかのように大爆発が起こった。



次々とウェルトの戦闘機が堕ちていく。



ドォォォオン!!!!





今のうちに降りれば逃げ切れると思ったリオンは地上へと向かった。





『凛音…?凛音!』


「………」


凛音からの返事がない。






リオンはいち早く地上に降りた。






人間の姿に戻り凜音を担ぎながら森の奥深くまで行くと、あたりは大分静かになっていた。




木の側に凜音を寝かし、胸に耳を近づける。




─トクン トクン




───よかった…。生きてはいるみたいだ……。





リオンの体力は限界だったため、軽く止血してから意識を手放し眠り込んだ。