凜音はリクレとしばらく見つめ合っていた。 リクレは翼をバサバサと広げ、凜音のほうをじっと見つめた。 ───なんて…きれいなんだろう グルルルル リクレの威嚇に凜音ははっとした。無意識のうちに、近づいていたのだ。 ───どうしよう。 ビュォォと風が吹く中、凜音は目を閉じて歌い始めた。 ちょん── 何かが手に当たった。目を開くと間近にリクレの姿があった。 凜音は歌いながら恐る恐るリクレの頭に触れた。