『お前は…私のことが怖くないのかい』 ───え? 不意に頭に声が響く。 ───龍の声だわ…。 「怖くなんかない。だって、あたしはもう死んだんでしょう?」 凜音はまっすぐな瞳で龍を見上げた。 『……そうか』 龍はゆっくりと、先ほどに近い体勢で凜音と向き合った。