凛音の周りの空間には水が無かった。 凛音は不思議に想いながらも、歩き出す。 上にある水晶を見上げながら、境を探した。 30歩ぐらい歩くと、凛音は自分の姿が見えた。 水に反射していたのだ。 凛音はそーっと手を伸ばすと、バシャバシャと音を立てながら自分の手に水が流れていた。 ―――この水晶のある空間だけ水が遮られているんだ…。