そうと決めたならすぐ実行に移す。マヤカ族の長に話をしに行った。




「ルンマさん」


「なんじゃ?」


「あたしたち、もうここを出ます」



ルンマは「ふむ」と言って、また目配せをする。




「それはまた…急じゃな」


「あたしたちは…ウェルトに追われている身です。長居するとここが狙われる可能性があるから……」




───巻き込むことなんてしたくないから…。




「そうか。気をつけてゆくのじゃぞ」



「…はい」



「餞別じゃ」




ルンマに今日狩った猪肉を葉っぱに包んだものを渡される。