「まあ次郎は毎回そう言ってるよね」
「うっせ!」
太郎と次郎はそう口喧嘩しながらダイニングから出て行った。
「母さんまだ飯作ってんのかよ」
「というか何作ろうとしてんのか分からないな」
「……おい、もう一回見に行かないか? せめて何を作ってんのか聞きに」
次郎はなんだか嫌な予感がするというような顔をして訪ねた。
「いや、台所は主婦の城っていうらしいし、これ以上荒らされたくないんじゃないかな」
「荒らしてんのは母さんだけどな」
「否定はできないな」
また話題がなくなった二人。
何か話題をと太郎は考え、話した。
「お前、好きな女の子とかいる?」
「はぁ!?」

