「ふぅん……」


「…………」


「…………」


それから二人の間に気まずい空気が流れた。


「……あ、と」


「なんだよ」


「いや、別に……」


太郎が何か喋ろうとしたが、あえなく撃沈。


再び二人の間にきまずい空気が流れた。


普段から喧嘩ばかりしている二人は、普通の会話の仕方をすっかり忘れてしまっていたのだ(勿論、二人の間だけ。友達とかとは普通の会話しますよ)


そんな気まずい空気を破ったのは、ダイニングから聞こえてきた「ガッシャーン!」という音だった。


「「母さん!?」」


二人は急いでダイニングに向かった。


「大丈夫よー。ちょっとお茶碗割っちゃっただけだから」