次郎はそっぽを向いて必死のいいわけをした。


「お前さぁ、いい加減兄さんとか兄貴とか少しは敬意をもってオレを呼べよな」


「オレが兄さんって呼ぶの想像したら不自然じゃね? てか、気持ち悪くね?」


「あー……気持ち悪いな。うん。気持ち悪い。もう、なんかあれだな。ゲロだな」


太郎がそう言った瞬間、次郎のチョップが太郎の頭にクリーンヒットした。


「いった!! いてぇよなんだよ! 気持ち悪いって言ったのお前だぞ!」


次郎は頭を押さえながら涙目で訴える。


「自分が言うのはいいけど、他人に言われるのは嫌だ。てかお前調子に乗ってゲロだなとか言ったろ」


「まぁ? それについては謝るけどさ」


「当たり前だろ」


「そうかな?」


「そうだ」