アズは佇んだままだ




馬をまわして、目の前に降りる

−いななきをあげて
馬は走り去って行った






Maxim『 よお 』


麦の穂が鳴る






Maxim『何で電話切るのよ 』






−アズは答えない




Maxim『 どうしたいか
言ってみろよ 』









−アズがしゃがみ込んだ


Maxim『な 居るなら返事しろよ
お前さあ……








しゃがんだまま
アズの姿が透明になって行く


「 ?! 」


−俺が文字を
打ち終わらないうちに











周囲に白い光の粒子を残し

アズの姿は




− 消えてしまった







− 無言で 


ログアウトされた