「剛ってたまに優しいよね!」
「おいおい、たまに…か?」
「うん」





あたしは笑って頷いた。





「篤希、黒沢が呼んでんぞ」
「…あぁ」





篤希が廊下に出ると
2人は姿を消した。






「そんな不安そうな顔すんな」





と剛は
あたしのホッペを突付いた。







「鈴夏ホントに篤希の全部を知ってんの?」
「あたりまえじゃん!」
「甘いなぁ」
「え?」
「俺はあいつの全てを知ってる」
「な!…負けないもんっ」





なによ!!
剛はやっぱり意地悪なんじゃん。