「篤希!おはよ」
「…はょ」
「声が小さいよ」
「眠いんだよ」





あたしは恋してる。





真っ白のイヤホンをはめ、
気持ち良さそうに目を瞑った…



一河篤希(いちかわあつき)に。





なんの音楽を聴いてるのかは、
わからないけど…。
凄く気持ち良さそうに寝てる篤希を
眺めてると…。





「見つめるな」
「だってぇ」






パッと目を開いて、
あたしを睨む。




「寝かせろって」
「…。」





反対側を向いた。