初雪が、温もりでとけたとき




カーテンを閉めないで寝たせいか、目覚めが早かった。



「ん~……。」



ゴロンッと狭いベッドの上で寝返りをうつ。
1階からは、すでにテレビの音がしてた。



「眠いよぉ…。」



チェストの前に座り、コンセントを差し込みながら目をこすった。
鏡に映る雪乃は、なんともスッキリした顔をしてた。


ブォーという音が耳元でする。雪乃はこの音が嫌い。
朝の気分が台無しだ。



「…由季ちゃん…。」



窓の外で深々と降っている雪を見て、由季ちゃんを思い出した。
昨日様子が変だった由季ちゃん。
謝り続けた由季ちゃん。
心配…。