また暫くするとその男を見つけた。


今度は街中の人混みの中。


俺はそいつが気になり後をつけた。


そして。



プァパー!


キキィ!



クラクションの音とブレーキの音がした後何かがぶつかる鈍い音がした。


俺は音がした方へと走る。



「誰か早く救急車呼べ!」


「いや、もうあれはダメじゃないか?」



ざわつくギャラリーを掻き分けて騒ぎの中心を目指す。


そして俺が見たものは車に跳ねられて血の海に横たわる二十代の女性だった。



「うっ…」



あまりの衝撃にすぐさまその場を立ち去ろうとした。


しかしそんな中倒れている女性に近づく者の存在に気付く。


それは先程まで自分が追跡していたあの金髪の男だった。