死に神って黒い服着て大きな鎌を持った骸骨ってずっと思っていた。


だけど実際は黒いパーカー着てジーンズ履いてスニーカー履いて。


おまけに髪は金髪で。


そいつは外見年齢二十歳ぐらいの男だった。





俺、妹尾新(せのうしん)には“死に神”が見える。


そいつが見えるようになったのは俺の祖母が亡くなる数日前から。


そいつはある日から祖母の周りで俺の目にちらつくようになった。


だが祖母が亡くなると同時に突然いなくなった。


それから暫くして俺は交差点でそいつを見つける。


今度は五十代の男に付きまとっていた。


その男はまるで魂が抜けたかのようにふらふらだった。


だがそれから四日後その男は死んだ。


後で分かった事だがどうやらリストラされて自殺したらしい。


そして同時に金髪の男も消えた。