その後も最寄り駅が同じ事もあり良く品川に会う。



「あっ!品川〜!」


「おっ、飯田!江崎!それに上野君!みんなも今帰りか?」



品川を発見した飯田が馬鹿でかい声で品川を呼び止めると江崎と共に駆け寄る。


飯田と江崎は相変わらず品川を高校生だと思い込んでいる。


しかし耕太には相変わらず小学生のままの品川しか見えない。



「もし…品川が生きていたら俺にも高校生の品川が見れたのにな…」



耕太は誰にも聞こえないように小さく呟いた。


すると品川が後ろを振り向いた。


その時



「えっ?」



振り返った一瞬高校生の品川が見えた。



「上野君!置いてくよ!」


「あっああ…」



しかし瞬きすると元通り小学生の品川がそこにいた。


耕太は頭を掻いてから急いで前を行く三人の後をついていく。


普通の友達のように仲が良い三人。


耕太はこの儚い友情を静かに見守る事にした。








-弐 卒業写真-終わり