そういうと品川は耕太を突き飛ばした。



「そうだ!たまにいるんだお前みたいな奴が!」



品川は急に怒りだした様子である。



「だからあの時睨んだのか?」


「だって暗示にかかってない奴が暗示にかかった奴に俺の事実を話すと暗示が解けて次に暗示がかけにくくなるから!」



耕太は自分を睨んだ理由は暗示がかからない苛立ちからくるものだと思っていた。



「もし、もし飯田達にこの事言ったら…!」



しかし事実は暗示が解ける事によって自分と飯田達との儚い五年間が無に還る恐れだった。


品川はキッと耕太に睨みをきかせる。


すると耕太は品川の頭を優しくポンポンと撫でた。