質問の答えに納得がいかず、私は首を傾げる。



「じゃあ何でみんな平然としてるの?一応ここで人が死んでるのに。」


「ああ、お前が死んでからこっちじゃ二週間は経ってるから。“ここ”と“向こう”では時間の流れが違うんだよ。」



この違和感に納得のいく返答を受けて、私は頷く。



「それとこっちで過ごす間、行動起こす前に全部俺に言ってからにしろ。」


「……なんで?」



私は怪訝な顔つきをする。



「ルール違反されると困るからだよ。こっちも問題起こされるのは真っ平だからな!」



死後さえも完全に自由ではないこの世界にため息が出る。



「…それじゃあ早速だけど、明日馬のところに行ってもいいですか、死に神サマ?」



嫌みを込めて訊ねる。



「お前殺した女探すんじゃねぇのかよ。」


「いいじゃない。先にちょっとだけ旦那の顔見たって。」



金髪ははいはいと面倒くさそうに返事する。


私たちは一先ず明日馬のところに向かった。