銀髪は金髪を指差しながら言う。



「てめっ、また俺かよ!」


「いいじゃないですかぁ。どうせここで説明しても分からないだろうし。」



金髪は舌打ちをした。


どうやら銀髪は一々何らかの説明をするのが面倒くさいらしい。


なんていい加減な奴なんだ。


こんなのが天使でいいのか?



「それじゃあ、彼に付いていって下さい。ここからは彼の仕事ですから。」


「えっあっ、はい!」



急に言われて急いで立ち上がり、銀髪に軽く会釈をして、金髪の元へと行く。



「いいか、ぜってぇ離れんなよ!」



私は頷く。


すると、金髪は人差し指と中指を揃えて私の額を突いてきた。


途端に私の体は光だして、一つの小さな光る玉に圧縮された。


いわゆる魂になったのだ。



「そんじゃ、行くぜ。」



金髪は私を手のひらで抱きかかえると、立派な西洋風の扉を開き、広がる闇に飛び込んだ。