「だからこそ私たちがいるんですよ。」



満面な笑顔を浮かべる銀髪を見て渋々ソファーに座り直す。



「それで、有賀さんの願いとは何でしょう?」



何というか、そういう性格なのか、銀髪は切り替えが早い。


まぁ、これが仕事らしいから当たり前なのかもしれないが。



「それって、何でもいいんですか?」


「はい!」


「なら…私を殺したあの女の正体が知りたい。」



少し怒りを込めて言う。


心なしか銀髪が微かにニヤリと笑みを浮かべたような気がした。



「やはりそう言うと思いました。」



すると隣りに座っていた金髪が突然立ち上がった。


びっくりして見上げていると、銀髪に名前を呼ばれる。



「下界に降りるにあたって、いくつか注意していただかなければならない事があります。でもまぁ、それは彼から随時言われると思うので、しっかり言うこと聞いて下さいね。」