「つまり、私は見知らぬ女に殺されたってこと?」



銀髪に探るように訊ねるが、やはりあっさりとはいと言われた。



「っなんで!私人から恨みかうような事してないわよ!このままじゃ天国にだって逝けない!!」


「あっ、そのことなんですが。」



私が怒りに任せて騒いでいると、銀髪が口を割ってきた。



「あなた天国逝けませんよ?もっと言えば地獄も。」



私は一瞬停止する。


つまり私はどちらにも行けない程の悪い事をしたのだろうか?


悶々と考えていると銀髪が続ける。



「この世界に天国も地獄もありません。死の次にあるのは“無”のみです。」


「それって?」


「“魂の消滅”です。」



いまいち理解出来なくて首を傾げる。



「大体のモノは生まれ変わりを信じています。特に人間は。しかし、一度肉体を離れた魂はそのままリサイクルするのではなく、一度精製し直すんです。」